Architect / 06
杉山純一
SUGIYAMA JUNICHI / 株式会社sside一級建築士事務所
デザインとは目に見えない掴みどころのないものを、目に見えるカタチとして表現することだと考えています。
人が五感で感じとるものは想像以上に繊細です。
居心地の良さや明るさの感じ方、好みの温度や香りなど人それぞれ異なります。
それらは、目に見えない掴みどころのないものばかりです。
その感覚は、クライアントと設計者、さらには同じ家族の中でも違っていて当然です。
言葉の行間を読むことで個々の感覚的なものを受け止めることで、カタチへの手掛りを見出します。
私たちには空間の方向性を示す役割があります。
そこで過ごす人の動作や視線の流れを想像し、光の導き方で変化する陰影の具合、素材の選択や細部のディテールにいたるまで論理的に構成し、最適な解を求めます。
また、家は外部に建つ以上、周囲の環境も受け止める必要があります。
敷地がもつ空気感、風の流れや日差しなど土地がもつ個性を読み取り、そこを訪れた時の五感で捉えた感覚を大切にしたデザインを心がけています。
家をつくるということは未来をつくることでもあります。
そこで暮らし、積み重ねた時間が家族の心の礎となり、いつか記憶の原風景になるような、そんな家づくりをしたいと考えています。
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Dda
閑静な住宅街の一角に計画された住宅。
アングル形状の二つの外層で覆うことで生まれた空間をつなぎ合わせている。photo: Yoshihiko Ono
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flbo
水盤と吹抜けを中心に外部と内部を連続させて計画された住宅。
水盤に差し込む太陽光は、水面のゆらぎにより柔らかな光となり室内へ導かれる。photo: Taizan kamijo
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K.A.CUBE
閑静な住宅街にたつ住宅。
2つのキューブを組み合わせた構成とし、プライバシーの守られた外部の中庭とのつながりをもたせた配置計画。photo: Taizan Kamijo
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Rin
住宅密集地にたつ敷地面積12坪の狭小地の住宅。
玄関前のアプローチ部分に植栽のある前庭を配置することで、周囲との緩衝部分となり、プライベートとパブリックの中間的な領域とした。photo: Taizan Kamijo
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ウチソトノウチ
シンプルに3つの箱を土地の形状に逆らわずに配置した。
自然に配置したカタチのままに交差させ、余白となった敷地を内部に取り込む計画となっている。photo: Taizan Kamijo
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カキノキウメノキ
母屋のある敷地の一角に計画された住宅。
既存の樹木(カキ、ウメ)を残すこととし、それらを囲むような配置計画とした。photo: Masayoshi Ishii